第3回理事会 会長挨拶



 北海道校長会教育研究渡島・北斗大会の開催を明日に控え、何かとご多用の第3回理事研修会にご出席いただきありがとうございます。
 第2回の理事研修会からおよそ2か月ぶりの理事研修会となります。この間、道小では渡島・北斗大会の成功に向けて渡島小中学校校長会の皆様と連携しながら精力的に準備を進めてまいりました。
 また、8月9日には文教施策懇談会・各課懇談会が行われ、本道教育の諸課題について道教委と胸襟を開いた話し合いを行うことができました。
 さらに、8月2日の宗谷地区を皮切りに、これまでいくつかの地区において地区教育経営研修会が実施され、道小として地区の実情を肌で感じることができました。
 理事の皆様をはじめ全道の会員の皆様のご協力・ご尽力に、この場を借りて心よりお礼申し上げます。


 ところで、平成25年度も折り返し地点を迎えようとしています。各学校においては、教育課程の実施状況について、中間評価などの時期を迎えご苦労なさっていることと思います。また、全国学力・学習状況調査の結果に基づいた学校改善プランの見直しや、いじめ問題への対応さらには体罰根絶など、山積する課題へ日々全力で取り組まれていることと思います
 しかし、山積する課題の多さに下を向くことなく、全ての会員が連携し共に進む気概を胸に、その一つ一つを学校改革への絶好の契機ととらえ、目をそむけず、背を向けず、勇気を持って真正面から取り組む姿勢を持ち続けることが大切ではないでしょうか。
 道小は、これからも信頼関係に基づく連携を基調に、道教委に現場の声を伝え、本道教育の一層の充実に向けて活動を推進していきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

一点目は、少人数学級の推進に向けた取り組みです。
平成26年度の予算編成に向けた文科の概算要求が発表されています。それによると来年度以降7年間で取り組む教職員定数の改善に向けた初年度の要求として、2100人の定数改善が計上されています。
ただ。今まで少人数学級の実現としていた文言を少人数教育の実現と改め加配された教員を36人以上学級の解消かTTや習熟度別指導に振り向けるかは市町村教委の判断で選択するとなっています。また、小さく1学級が20人以下になる場合を除くと書いてあることも気になるところです。
9月5日全連小の対策部会が開かれ、今後の要望活動の方向性について話し合いましたが、この36人以上学級の解消か、あるいは、個に対応したTTや習熟度別指導の充実、さらには理科や英語の専科教員の配置の充実など、どこに力点を置いて全連小の要望活動を展開していくか、対策部員の所属する各県の実情の違いから様々な意見がでてなかなかまとまらず、今後9月26日以降開催される三地区対策連絡協議会の話し合いを経て、今後の要望活動の方向性を検討するということになりました。
 当然、36人以上学級の解消に向けた教職員定数の改善、TTや習熟度別指導を充実させる遊軍的な教員の配置、さらには新たな教育課題に対応する理科や英語など専科教員の配置など、全てが万度に実現することが一番理想的ですが、財務省の壁がそんなに簡単に破れるとは思えません。
 今後、副会長・理事の皆様のご意見をいただきながら、道小としての考え方をまとめ、全連小とともに要望活動を展開してまいりたいと思います。

二点目は、今後の学力向上の取組についてです。
 今回の学力学習状況調査の結果は、一部の教科を除き、昨年度との比較において正答率が大きく伸びていると言えます。この結果は、各地区校長会による組織的な取組や各学校における学校改善の取組の成果として、高く評価できると思います。しかし、私たちは学力・学習状況調査の結果に一喜一憂することなく、今後も子どもたちが社会を力強く生き抜いていく力を確実に身に付けられるよう、粘り強く学力向上に取り組まなければなりません。
 本道の子どもたちが、いずれ社会に出た時に、周りの人たちと適切に関わり自立して生活することができるように、一人一人の学ぶ意欲を高め、基礎的・基本的な知識・技能を身につけるだけでなく、それらを活用して思考力・判断力・表現力等をバランスよく身に付けていくことは、学校の、そして、我々校長の大きな責務であります。
 そうした自覚のもと、道小では、先月全道1/3の学校にお願いした学力向上の取組に関わるアンケートを基に、今後の学力向上の取組について、道教委と双方向性のある話し合いを積極的に行っていきたいと思っています。
 後ほど鈴木事務局長から、学力学習状況調査に関わる道教委義務教育課との話し合いの内容が報告されるが、今後の各地区の取組や道小の取組について忌憚のないご意見をお聞かせいただきたいと思います。宜しくお願い致します。


  最後に、開会式を明日に控えた道小教育研究渡島・北斗大会と道小の活動改善の取組についてです。
 いよいよ、渡島・北斗大会が明日に迫ってまいりました。まずもって、和高実行委員長を先頭に大会の成功に向けて周到な準備を進めてこられた渡島小中  学校長会の皆様に、心より感謝申し上げます。
 今大会は、全連小の新大会主題を受け、新たな副主題のもとで開催される初めての大会です。さらに、これまで道小が築き上げてきた参加型の分科会協議を一歩前に進め、参画型の分科会を模索する大会でもあります。その意味で、道小教育研究大会の新たな一ページを開く記念すべき大会であり、同時に、平成30年お隣の函館市で開催が予定されている全連小北海道大会の礎を築く重要な大会でもあります。
 明日からの2日間が、「志高く、信頼と協働に基づきともに進む校長会」の研究大会にふさわしく、熱意と品格にあふれた2日間になるよう、参加されるすべての会員の皆様のご協力をお願い致します。

  ところで、始まる前から反省について云々するのはおかしな話ですが、この渡島・北斗大会の成果と課題は10月11日に予定されている大会運営研修会で協議され、今後道小教育研究科大会が進むべき方向性を含めて、第4回以降の理事研修会において検討していきたいと考えています。
 また、大会の反省とは別に、毎年30校ほど統廃合が進み、それに伴って会員数が減少していく現状に対応すべく、第1回の理事研修会でお話し致しました道小の組織と活動のさらなる見直しについて、大会が終了した後着手したいと考えています。スリム化すべきところはスリム化し、充実させるべきところはさらに充実させていくことを基本姿勢に、平成22年より5年間と期限を切って実施してまいりました地区活性化支援事業や、地区研修補助金を含めた一般会計の見直しなど、道小の活動全般に対する見直しを行いたいと思っております。
 本道教育は、依然として大変厳しい状況ではありますが、今後の道小の活動の一層の充実に向け、副会長・理事の皆様のご協力を重ねてお願い申し上げ、私のご挨拶とさせていただきます。
 本日の第3回理事研修会、よろしくお願い致します